同級生宅に母と布教活動した子ども時代 脱会20年、続く摂食障害

 満腹のはずなのに、菓子パンに伸びる手が止まらない。いくら食べても心が満たされない。そんな時期が終わると、一転、水以外を受け付けなくなる。そうして体重計の針は40キロ~80キロ台を行き来している。

 キリスト教系新宗教「エホバの証人(ものみの塔聖書冊子協会)」の2世信者だった関東地方の40代女性は脱会から20年が経った今も、信者だった時に抱えたトラウマから摂食障害などに苦しんでいる。

 小学低学年の時、母が教会への出入りを始めた。父はそうした信仰に反対したが女性が高学年になると、母は徐々に教義にそった生活を強制していった。

 信者以外の友人と縁を切ること、学校で開かれるクリスマス会や誕生日会などに参加しないこと、学校より集会の出席や聖書の勉強を優先すること――。恋愛や争いなどに少しでも触れる本や、派手な服装なども禁止された。

 最初は違和感もあったが、次第に正しい教えなのだと信じるようになった。

 しかし、そうした女性を同級生は腫れ物のように扱った。

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