「鉄さび電池」が「リチウムイオン電池」よりも優れているところとは?

「鉄さび電池」は、セルに空気を吸い込ませ、鉄を酸化鉄(別名さび)に変化させ、その際に発生するエネルギーを利用している電池です。また、電流を流して酸化を逆転させ、セルを鉄に戻すと充電することができます。

そんな「鉄さび電池」は、洗濯乾燥機くらいの大きさで、高さ1メートルのセルが50個ほど積み重なっています。そのため、電気自動車やスマートフォンの電池には向いていません。

しかし「鉄さび電池」には大きなメリットがあります。それは、地球上で4番目に豊富な元素である鉄と、空気を主成分としていることです。この技術が採用されれば、リチウムの採掘に使われる大量の水を抑制することができます。

また「鉄さび電池」は「リチウムイオン電池」より10倍安く製造でき、17倍も長持ちします。同等コストで製造した場合「リチウムイオン電池」は約4時間分しか蓄電できませんが、「鉄さび電池」は100時間分蓄電することができます。つまり「鉄さび電池」は同コストで、4日間分の電力をカバーできるということです。
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