見た目は普通のクッキーやチョコ、危険な「食べる大麻」…占いに悪用されたケースも
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植物片をあぶって煙を吸う。そんな従来の形態とは異なる大麻の 蔓延まんえん が懸念されている。大麻の幻覚成分を混ぜたクッキーなどがSNSなどを通じて流通。大麻取締法で規制された違法薬物に当たるが、見た目は普通の菓子と変わらないため、警戒感や抵抗感が薄れたり、気付かずに食べてしまったりするリスクがある。(川本一喬)

イベントで
 昨年12月27日、神戸市の民家で開かれたイベントで、参加した40歳代の女性が体調不良を訴え、病院に搬送された。尿から検出されたのは大麻成分。女性は大麻を使用した覚えはなく、兵庫県警に「参加者に配られた緑色のお菓子を食べた」と説明したという。

 女性が参加したイベントは「運気を上げる」という触れ込みで開催され、25人が参加。女性が食べたのは、主催者で占い師の女(68)(大麻取締法違反で起訴)が客に配ったクッキーだった。


密輸横行
 2019年には東京でも、社交ダンス会場で配られたチョコレートに大麻成分が含まれており、知らずに口にした7人が息苦しさを訴えて救急搬送された。

 こうした「食べる大麻」が出回る背景には、米国の一部の州などで大麻の使用が認められており、他にもケーキやキャンディーなど様々な形態のものが販売されている現実がある。