タス通信によると、ウクライナとの国境に接する露西部ブリャンスク州のボゴマズ知事は2日、ウクライナの妨害工作部隊が同州の2つの集落に侵入し、攻撃を開始したと主張した。ロシア側は、侵入したのは数十人規模で、民間人の死傷者が出たとしている。露連邦保安局(FSB)は、国境警備部隊などが妨害工作部隊を排除するための戦闘を行っているとした。

【写真】ウクライナ軍の攻撃で破壊されたとするロシア軍陣地

ロシアによるウクライナ侵略では、双方が両国国境地帯での砲撃などを非難してきたほか、FSBは昨年12月、同州に侵入したウクライナの妨害工作員4人を殺害したと主張。ただ、露領土内で大規模な戦闘が起きたり、民間人の死傷者が出たりするのは、事実であれば初とみられる。

ロシア側の主張によると、妨害工作部隊の攻撃で民間人1人が死亡、子供1人が負傷した。妨害工作部隊が民間人を人質にしているとの情報もあるとした。

ロシア側の主張に対し、ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は同日、ツイッターを通じ、「古典的な挑発だ」とウクライナの関与を否定。同国メディアは、同国軍当局者が「妨害工作の事実を把握していない」と述べたと伝えた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ef9c329852d45d01af25e28e035d37834624ef8e