氷点下5度、男児の命救う 仙台の高校生4人「当たり前のことをしただけ」
最強寒波が列島を襲った1月下旬。仙台市青葉区の東北高2年の4人は下校中、近くの小松島公園の沼で両足が膝まではまって抜け出せなくなった小3の男児を見つけた。
気温は氷点下5・6度。低体温症など命に関わる危険が迫っていた。真っ先に動いたのは高田結羽さん(17)。気付けば水面の氷を割りながらずんずん前に進んだ。
「もう大丈夫」。男児を抱え上げてあずまやまで運び込むと、別の男児がずぶぬれで座っていた。氷が張った沼で遊んでいたところ、割れて一緒に落ちたという。
4人は制服やジャンパーをかぶせて温め、いろいろ話しかけて緊張をほぐした。その後近くの交番に引き渡した。
2週間後、4人に仙台北署から感謝状が贈られた。「勇気ある行動が子どもの命を救った」とたたえられた。
反射的に行動したことが褒められ、ちょっぴり面はゆい気もした。「当たり前のことをしただけです」。4人は照れくさそうに笑った。(報道部・山老美桜)
https://kahoku.news/articles/20230302khn000066.html