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育児〝ずっと寝不足〟解消できるか 「親子別室」「添い寝」それぞれの注意点も ベビーモニターどう使う?

育児中にしんどい思いをすることの一つが「睡眠不足」。夜間のお世話や夜泣きでまとまって眠れないという悩みはSNSでも多く聞かれます。よく話題になる「欧米では親子別室」の実際のところや、ベビーモニターの使い方などについて、世界的な調査結果や、厚生労働省・米国小児科学会などによる医学的な見解を交えて紹介します。
一日中ずっとうっすら眠い
生後3カ月を超え、うちの子が夜中に起きるのは2~3回になってきました。我が家では話し合いの結果、私と妻、子どもの家族全員同室で就寝し、夜中のお世話は私(深夜まで)と妻(早朝から)が交代ですることにしていました。夫婦のベッドの横にベビーベッドを置く構成です。

夫婦どちらかを別室にして、日毎や数日毎に交代するシフト制も検討したのですが、私が在宅で遅くまで仕事をすることが多く妻は育休中、そして部屋の数や位置関係といった我が家の事情には、これが一番マッチしているという結論に。

基本的にはこれで回っていたのですが、家族全員同室の最大の問題は、子どもが泣いて夫婦のどちらかが授乳やおむつ替えをしている間、もう一方も熟睡はできないこと。結果、二人とも睡眠不足のダメージを被り、「一日中ずっとうっすら眠い」という状態になります。

そもそも、第一子である子どもの一挙手一投足がまだまだ気になってしまい、そうそう眠れません。寝息や衣ずれが聞こえなくなるとかえって心配になってベビーベッドを覗き込む、といったこともしばしばでした。

首も座り、しっかりしてきたとはいえ、見た目には未だに「か弱い命」。そして、頭にあるのは睡眠中に赤ちゃんが死亡する原因の一つ「乳幼児突然死症候群(SIDS)」のことです。

厚生労働省によれば、SIDSは「何の予兆や既往歴もないまま乳幼児が死に至る原因のわからない病気」。窒息などの事故とは異なるものです。同省は2019年には78人の乳幼児がSIDSで死亡し、乳児期の死亡原因としては第4位と発表しています。

これを予防するためのポイントとして、同省は「あおむけ寝」「母乳育児」「禁煙」により「SIDSの発症率が低くなるというデータがあります」と推奨しています。

特に、あおむけ寝については「医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合以外は、赤ちゃんの顔が見えるあおむけに寝かせましょう」「(記者注:あおむけ寝は)睡眠中の窒息事故を防ぐ上でも有効です」としています。

早ければ寝返りをする子もいる月齢。こう推奨されれば、赤ちゃんの命を守るため、目を離したときに寝返りをしてうつぶせになっていないか、どうしても気になるのが親心です。

とはいえ、睡眠不足はしんどい。SNSには同じくらいのお子さんを持つユーザーの嘆きも多く投稿されています。こうした声に「みんなが通る道」と励まされつつ、あくびを噛み殺しながら、「この睡眠不足をどうにか解消できないものか」と、仕事の傍ら調べてみることにしました。