愛知医科大学病院(愛知県長久手市)で2018年、入院中の男児(5)が医療ミスで低酸素脳症になったなどとして、男児の両親が7日、同大に約1億7000万円の損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こした。男児は現在も意識が戻っておらず、両親は今年1月、看護師ら3人を業務上過失致傷容疑で愛知県警に刑事告訴している。

 訴状などによると、男児は生後7か月だった18年7月、ウイルス性の肺炎で同病院に入院。気管に人工呼吸器のチューブを挿入していたが、看護師らが男児を持ち上げて体の向きを整えた際、チューブが抜けた。

 両親は、看護師らがチューブが抜けたことを認識していたが、すぐに医師を呼ぶなどの対応をしなかったため、男児が約30分間にわたり心停止状態となり、重度の低酸素脳症に陥ったなどと主張している。

 病院側は読売新聞の取材に「刑事事件になっているため、回答は控えたい」としている。

https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0308/ym_230308_9573204019.html