ヒトの脳の容量は150TBもあるらしい


私たちの脳内には推定250兆の「シナプス」があると言われています。ですから「シナプス」1つを「1ビット」とするなら、私たちの脳には30テラバイト、または30兆バイトのデータが保存可能ということになります。

シナプス一つに約5ビットを保存できる
しかし、こんな単純には計算できません。「シナプス」における神経細胞の信号は様々な大きさになります。「オン」と「オフ」の状態というだけではなく、「シナプス」は様々な強さの信号を発することができるのです。


この「シナプス強度」の強弱は記憶がどれだけ強烈かにより異なるのです。もし「シナプス強度」が小さければ、大きい時と比べて記憶がより曖昧だという意味です。

過去しばらくの間、「シナプス」の信号は「小」「中」そして「大」だけであると考えられてきました。この三段階があるとすれば、「シナプス」ひとつがだいたい「1ビット」か「2ビット」になると考えられますが、そうすると全体的な推定値が少々押し上げられてしまいます。しかし、実際はそれよりさらに複雑です。

2015年に発表された論文では、一つの「シナプス」は「小」「中」「大」の三種類の信号を送るのではなく、実際は26種類の信号を送ると言われているのです。この研究で研究者たちは同じ神経細胞から出る二つの「シナプス」の「シナプス強度」を測りました。

彼らはそれぞれが同じ強さであると予想していましたが、8%の違いがあったのです。彼らが計測した二つの「シナプス」は同じ「神経細胞」からできていました。

科学者たちの計算によれば、その8%の差は少なくとも26種類の「シナプス」の状態になるという結論に至ったのです。そうなると一つの神経細胞が示す「シナプス強度」の量が増え、「シナプス」一つが約5ビットを保存することができるということになります。


https://logmi.jp/business/articles/322285