「倫理観ぶっ飛びすぎ」女子向けアニメの恋愛事情 「両親のパートナー交換ってスゴい」

3/8(水) 10:30

■お兄ちゃんに初恋の人を奪われる!?

 年の差恋愛や同性愛、禁断の恋など、当たり前のように自由奔放な恋愛模様が描かれていた昔の女子向け作品。子供の頃には何とも思わなかったのに、今改めて見返してみると「なかなか凄い設定だな」と思わず感心させられてしまいます。

 たとえば『カードキャプターさくら』は、恋愛においてかなり先進的でした。同作は少女マンガ誌「なかよし」で連載されていた「CLAMP」作品で、主人公のさくら(木之本桜)は小学生の女の子です。ゆえに作中には個性豊かな同級生たちが登場するのですが、それぞれが小学生とは思えない恋愛模様を繰り広げていました。

 さくらの同級生・佐々木利佳は担任の寺田先生と秘密の交際をしており、作中では寺田先生が「『結婚指輪』になるまで大事にしろよ」と、利佳に婚約指輪を渡す場面が描かれていました。下手をすれば全国ニュースものかもしれません。

 かと思いきや、香港からやって来た転校生・李小狼(男)は、7学年上の月城雪兎(男)にひと目惚れ。雪兎(男)はさくらの初恋の人でもあったため、ふたりは一時ライバル関係にあったのです。しかし最終的に雪兎(男)が「一番好きな人」として明言したのは、さくらの兄・木之本桃矢(男)でした。初恋の人をお兄ちゃんに取られるとは、小学生にしてなかなか希有な恋愛体験をしています。

 そして同性同士の恋愛といえば、やはり天王はるか×海王みちるの百合カップルを思い出す人も多いのではないでしょうか。彼女らは「美少女戦士セーラームーン」シリーズのキャラクターにして、別名「百合界のカリスマ」。90年代の旧アニメ版では登場するたびに大人なやりとり……ひいては熱愛ぶりを見せつけ、その際に流れる謎のコーラスは今なお伝説として語り継がれています。

 そもそも旧アニメ版においては、中学生の月野うさぎと大学生の地場衛が付き合っているのもなかなか凄い話(運命の恋人とはいえ)。原作に関しても、男装の麗人である星野光がうさぎに対して銀河一身分違いな片想いをしていました。

 学生たちが複雑な恋愛模様を繰り広げる一方で、少女マンガ誌「りぼん」で連載されていた人気マンガ『ママレード・ボーイ』では大人たちが恋愛に自由奔放でした。というのも開幕早々、主人公・小石川光希の両親が離婚を宣言します。その理由は夫婦仲が冷め切った……などではなく、ハワイ旅行で同じツアーだった夫婦と意気投合し、それぞれが恋に落ちてしまったとのこと。

 そして4人で話し合った結果、パートナーを交換して再婚しようという結論に。しかも広い家を借りてみんなで一緒に住もうというから驚きです。ネット上でも「子供のころはスルーしてたけど、両親のパートナー交換って結構凄い話だよね?」「現代でもなかなか出てこない自由主義的発想(笑)」「これが日曜朝のアニメとして放送されていたとはな……」といった声が上がっていました。

 自由な恋愛模様が楽しめるのも、昔の女子向け作品ならではの醍醐味かもしれませんね。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8ca0b9590f1fc724a4d6889644cd5f9333eb4808