《性器の硬さにこだわる医学的根拠とは?》みうらじゅんと今井伸医師が語り合う「老いるショックと射精道」 | 文春オンライン
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(前略

みうら でも僕、逆に歳をとって良かったなと思ってるんですよ。ようやく煩悩から少し解放されたような気がしてね。

フル勃起時代って、やっぱ辛かったじゃないですか。アレが主役で自分は脇役みたいな。いや、あいつの腰巾着でしょ(笑)。

枯れ始めたことで、いまは僕のほうが完全に優位なので、あいつが勝手に勃起しそうになると、「今さら何してんだ、おまえ」と言えるようになりましたから。

今井 それはすごい(笑)。

みうら でも、高齢者向けの雑誌では「死ぬまで勃起」と謳いますでしょ?

今井 硬い勃起にこだわる人は多いですね。硬いほうが「生きてる」と感じるみたいで……。勃起力が加齢とともに弱まるのは自然なことなのですが、男性としての自信と関係していることもあるのか、フル勃起できないと不安や焦りを感じる方も多いのです。

みうら 結局、つまらない男のプライドからくる不安じゃないですかね?

今井 それもあるかもしれませんが、陰茎が硬いほうが、挿入したときに女性器の痛みが少ないという面もあります。腟内の診察に使うクスコという医療器具が金属製なのも、その理由からです。

みうら ペリカンの口みたいなやつですね。

今井 そうそう。硬いのでスムーズに挿入できます。男性器が柔らかいと腟との摩擦が増えるので、女性の性交痛を招くことがあります。

それに中高年女性ですと腟分泌液の潤いが不足しがちですから、勃起力の衰えた中高年男性とのセックスでは、痛みが生じやすくなるのです。

(後略