過去の放送番組やアマチュア音楽など二次利用容易に…権利者不明でも「窓口」に補償金支払いで
https://news.yahoo.co.jp/articles/6d050aba4a6a803e3d06ec9c90ca76711a197956

 政府は10日、昔の放送番組やアマチュアによる音楽やイラストなどで、二次利用について権利者の意思が確認できない著作物の利用を容易にする著作権法改正案を閣議決定した。文化庁長官による登録や指定を受けた「窓口組織」に、利用料相当額の補償金を支払えば、権利者の許諾を得なくても一時的な利用が可能になる「未管理著作物裁定」の制度の新設が柱だ。

 文化庁は今後、様々な分野の権利者情報を横断検索できるシステムの整備に向け、検討を進める。窓口組織は利用希望者の問い合わせを受け、検索システムを使って分野ごとに集中管理団体が権利を管理しているかなどを調べる。権利者不明で意思が確認できない場合、窓口組織に補償金を支払えば二次利用できるようにする。権利者が利用に気付いた場合、申し出れば、補償金を受け取り、改めて利用について交渉できる。

 改正法案には、海賊版被害の救済を図るため、著作権侵害に対する損害賠償訴訟で、賠償額を高額化できるよう計算方法を変えることも盛り込んだ。