ミャンマー国軍、北東部で僧侶含む市民らを30人殺害…総選挙へ民主派勢力の弾圧激化
2023/03/13 20:11

 【バンコク=津田知子】ミャンマーの民主派勢力によると、北東部シャン州の村で11日、国軍による攻撃があり、民間人ら30人が死亡した。国軍は総選挙に向け、民主派勢力の弾圧を強めているとみられる。

 同州は、民主派勢力が国軍への抵抗を続けている。民主派の武装市民グループによると、11日夕、国軍が空爆や重火器で村を攻撃した。その後、国軍部隊が村に入り、僧院に避難していた市民や僧侶を射殺したという。グループが公開した動画では、僧院の壁に残された銃撃の跡や、折り重なるように倒れる人たちが映されていた。

 北西部サガイン地域の村でも2月末、武装市民グループのメンバーら男女17人が国軍に殺害されたという。

 国軍は2021年2月のクーデター直後、全土に非常事態宣言を発令。宣言解除後に総選挙を実施するとしている。国軍は総選挙の前に民主派勢力の拠点を壊滅する狙いとみられるが、関係筋は「弾圧を強めるほど民主派の抵抗は激しくなる」と指摘している。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20230313-OYT1T50163/