「より不安定な世界に対応」 英国防費、GDP比2.5%に上昇へ

 英政府は13日、外交・安全保障の基本政策をまとめた改訂版の「統合レビュー」を発表し、国防費を国内総生産(GDP)比で2・5%に引き上げる方針を示した。レビューは2021年に作成されたが、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて改訂した。

 レビューの副題は「より競争的で不安定な世界に対応」と付けられた。今年の国防費のGDP比は2・2%の見込みで、2・5%への引き上げは長期的な方針と位置づけられている。

 スナク首相はレビューのなかで、引き上げの一環としてまず、今後2年間で国防費を50億ポンド(約8100億円)増やすことを表明。増加分は、核関連や弾薬の備蓄のほか、米英豪による安全保障協力枠組み「AUKUS(オーカス)」を使った豪州への原子力潜水艦の導入計画などに充てるという。

 レビューでは、「最も差し迫った安保・外交政策の優先事項は、欧州安保に対するロシアの脅威に対処することだ」と強調。ウクライナ支援の継続が不可欠だとし、昨年から計23億ポンド(約3700億円)に上る軍事・人道支援と同水準での支援を続けるとした。

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