雄細胞だけでマウス誕生、哺乳類で世界初 iPSから卵子
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC152NB0V10C23A3000000/?n_cid=SNSTW005
大阪大学の林克彦教授らはマウスの実験で、雄の細胞からiPS細胞を介して卵子をつくり、雄の細胞だけで子どもを誕生させることに成功した。
哺乳類の雄の細胞から卵子をつくることができたのは世界初という。将来、人に応用できれば男性同士のカップルなどが子どもを持てる可能性もあるが、技術開発や倫理面のハードルは高い。

阪大と九州大学などの共同研究の成果で、論文が英科学誌ネイチャー(電子版)に15日掲載された。英ロンドンで開かれた国際会議でも概要を発表した。

マウスは人と同じく、XとYの性染色体の組み合わせで性別が決まる。雄の細胞はXとYを1本ずつ、雌はXを2本持つ。
これまで雌のiPS細胞からは卵子を作製できていたが、雄の細胞やX染色体が1本だけになった細胞では難しかった。

林教授らは雄からつくったiPS細胞を培養し、Y染色体が自然になくなってX染色体1本だけになった細胞を選び出した。
さらに細胞分裂の際にX染色体が2本に増えた細胞を探した。こうして雄からつくったiPS細胞の性染色体のセットをXの2本に変えた。

この細胞を培養してつくった卵子を別の雄の精子と受精させたところ、約600個の受精卵ができた。受精卵を代理母となる雌の子宮に移植すると、7匹のマウスが誕生した。いずれのマウスも健康に成長し、生殖能力も正常だった。


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(おわり)