スレの答えにはなってないと思うし自分もまだ咀嚼出来てないけど
トルストイ「真の生命とはいかなるものか」

「ある時、私の兄が死んだ。その肉体は消え去り、もう二度と、
 かつての姿を見せることは無いだろう。しかし、その別れが
 全てを奪い去ったかと言えばそうではない。私の心の中には
 彼と共に過ごした思い出が残ったのだ。その記憶は生前よりも
 死後の方がより輝きを増し、以前より一層強く私に働き掛けている。
 それほど兄との関係性を感じ、力を受け取っていながら、死んだ
 兄はもう生命を持たないと一体誰が言えるのだろう。このように
 肉体は滅んでも生命と世界との関係は決して途切れることはなく、
 人の心に作用し続けるのである。そしてその力の強さは愛の
 強さの度合いに応じて増していくのだ。その証拠にキリストを
 見てみるが良い。彼は何千年も前に死去し生存期間も短かった。
 にもかかわらず、その理性と愛の力によって築き上げた
 世界との関係性は決して途切れてはいない。それどころか、
 未だに途方もない人間達に影響を及ぼし続けているのである。
 なぜキリストは「私は死んでも生きる」と語ったのだろうか。
 それは彼が決して断ち切られることのない真の生命に
 踏み込んでいたからなのだ。善良な老人であれ、青年であれ、
 女性であれ、どんな人であれ、自分だけの幸福を手放し、
 他の存在の幸福の為に生きるならば、その人は既に
 世界に対する新しい関係に踏み込んでおり、その結果、
 死は存在しなくなる。こういった世界との関係性を築くことこそ
 あらゆる人の生命の仕事であり、それを確立できた人間だけが
 未来の生命を信じることができるのである。」