◆戦術核の使用求める声も

 「米首都に核ミサイルを撃ち込んで米欧を黙らせろ」。エンジニア、ウラジーミルさん(50)は5日、モスクワの米大使館前でプーチン政権に核の使用を訴えた。ロシアではウクライナを支援する米欧を敵視する世論が強く、強硬派のカディロフ・チェチェン共和国首長らは「低出力の核(戦術核)の使用を検討すべきだ」と明言している。
た。

 だが実際の核使用は長崎以来となり、ロシアに一定の理解を示してきた中国やインドも反発する恐れがある。ロシアとの直接衝突を避けてきた米欧が「国際秩序の危機」を理由に、通常兵器でロシアを攻撃する可能性も高い。西側の軍事筋は「核に関して厳しい態度を示さなければ、中国や北朝鮮に誤ったメッセージを送ることになる」と説明。サリバン米大統領補佐官も昨年9月、核使用に踏み切ればロシアは「破滅的な結果をみる」と警告した。

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