※2023/03/20 17:53
読売新聞

 経済危機を背景にスリランカからの移住者が急増している千葉県山武市の小中学校で、日本語ができない子どもへの教育が課題になっている。市は学校に日本語教室を開設しているものの、授業を十分に理解できない子どもも多く、城西国際大(東金市)の学生が日本語学習の支援に乗り出している。

 山武市内の教育施設で2月22日夕、城西国際大の学生が、水泳や一輪車のイラストを掲げて「泳ぎます」「乗りました」と発声すると、スリランカの子どもたちが復唱した。


 学生たちは、国際人文学部の林千賀教授のゼミで、日本語の教え方などを学ぶ3年生18人。月1回、ボランティアで交流会を開き、子どもたちの日本語学習をサポートしている。

 山武市に住民登録するスリランカ人は、2013年4月の57人から750人(2月末現在)まで増えた。いずれも「技術・人文知識・国際業務」や「家族滞在」などの在留資格で来日している。元々、中古車などを扱うヤードで働くスリランカ人は多かったが、最近は単身で来日した人が経済危機によって政情も不安定化した母国から家族を呼び寄せるケースが増えているという。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230318-OYT1T50067/