茨城県教委が公立高校の部活動について、活動時間に上限を設けるなど厳格化する運営方針を示したことを受け、茨城県高野連は14日、水戸市大町の事務所で記者会見を開き、「従来通りの運営を求める」との見解を表明した。

県高野連の榎戸努専務理事は、昨年12月に運営方針の改訂が示され、生徒や保護者らによる反対の署名活動が行われるなど「現場は混乱している」と強調した。

2月に行われた日本高野連の理事会で部活動の運営方針が議題に上がった際には、「本県と同様の方針を示している都道府県はなかった」と説明し、「私立校との公平性が保たれない。選手が県外流出してしまう可能性もある。全国と足並みをそろえてほしい」と訴えた。
さらに、バッティング練習を例に「1人当たりの時間は短くなる」と指摘し、休日の制限については「消化できる試合数にも影響する」などと、部員数や競技の特性を踏まえた運営の必要性を説いた。

現行の運営方針では、高校は平日が「2時間程度」、休日が「4時間程度」と活動時間が定められ、休養日は「週1日」とされている。
運営方針の改訂では「程度」を「上限」に限定したほか、休養日は原則週2日(平日1、休日1)とした。県教委は当初、4月から適用する考えだったが、一部の生徒や保護者らの反対の声もあり、新3年生が引退する今夏以降に運用開始時期を延期する方針に転換した。

榎戸専務理事は、特色選抜で入学した生徒や既に進路を決めている中学生への影響も指摘し、「新3年生に限らず、それ以降も現行の運営を認めるべきではないか」と主張した。https://news.yahoo.co.jp/articles/9a13e782c825b05cd65c52de5efab63988f79b25