ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長はSBG株の35%を担保差し入れしているが、SBG株が4300円を下回ると追証を求められると推定されている。

フィナンシャル・タイムズ(FT)が引用したシティバンクのアナリストのレポートによると、この2週間、大西洋の両岸で銀行が破綻する中、「ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資パフォーマンスや、資金調達市場の変化に対するソフトバンクグループの脆弱性について、顧客からの問い合わせが増加している」そうだ。その答えは「かなり悪い」という。

シティバンクのMitsunobu TsuruoとTailai Quiの報告は以下のように記述する。「不透明なクレジット市場の状況は、SBGにとって喫緊の課題だと考えている。 SBGは今、孫正義会長のSBG株を担保とした借り入れに対するマージンコール(追証)の可能性とLTVを25%以下に抑える必要性に挟まれ、厳しい状況にある」

孫の資産はSBG株に集中しているとみられ、その35%(2月13日時点)はすでに担保差し入れ済み、とブルームバーグのMin Jeong Leeらが報じた。株価が下がれば下がるほど、孫は追証を求められる。

株価4,300円が決定的な追証ラインと推定する。この水準でマサは2020年の融資の担保として約600万株を差し入れたと推測されている。

「SVB破綻後の類似銀行への不安も高まっていることから、金融機関がユニコーン企業への融資に慎重になる可能性もある。SVFの投資先企業のうち、今後12ヶ月で資金が枯渇する割合は、SVF1ではわずか1%だが、SVF2では10%、LatAm Fund(南米ファンド)では21%で、この割合は上昇傾向にある」とTsuruoらは書いている。

株価4,300円が決定的な追証ラインなのかもしれない。この水準で孫は2020年の融資の担保として約600万株を差し入れたと推測される、とTsuruoらは書いている。

「状況は明らかに流動的であり、SBGの純資産価値(NAV)を正確に見積もることは困難である」

私の直近の決算の算定では、NAVは7.1兆円だった。しかし、これは未上場株についてSBGの言い分を全て鵜呑みにして算定したもので、今回のショックを加えると、状況はもっと悪い公算が高い。

https://www.axion.zone/sbg4300/