ソーシャルメディアにはさまざまなタイプのインフルエンサーが存在するが、英紙「ガーディアン」によると、近年急激に注目を集めているのが「ランドロード(家主)インフルエンサー」だ。

彼らは比較的安価な不動産を購入し、修繕を行い、物件価値を高めて売却、もしくは貸し出すビジネスをしている。その様子をコンテンツ化することで人気を博しているのだという。

視聴者のなかには、家の修繕過程をみせるDIY的な要素や、リノベートをし終えた素敵な家を眺めて楽しんでいる人たちもいる。だが最も大きな人気の理由は、インフルエンサーらがこの方法で「若くして富を築いているから」だという。

不動産を購入して家主になり、不労所得で暮らすというアイデアは、以前であれば退職を半分視野に入れている、比較的裕福な「中年世代の特権」であった。しかしこの家主インフルエンサーたちは20〜30代とまだ若い。

そして、彼らが説く「不労所得の美徳」に最も影響を受けているのが、さらに若い10〜20代の若い視聴者だという。

学位も何もなかった自分が、物件購入という賭けに出て家主になり、贅沢な生活を手に入れた──インフルエンサーたちが発信するのは、そうしたいわば「成り上がりのストーリー」だ。

彼らのフォロワーたちは、これを「新しいライフスタイル」、「経済的自由への道筋」、「一攫千金のチャンス」として受け止めていると、同紙は書く。

https://courrier.jp/cj/320635/