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続々と店舗を閉鎖するヴィレッジヴァンガード。オンライン化を遮る“壁”
“遊べる本屋”をコンセプトにする、株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーションの業績が冴えません。コロナ禍から立ち直って利益が出るようになっていますが、問題なのは売上高の伸び悩み。2022年5月期の売上高は267億5800万円で、最盛期の6割程度まで縮小しました。
2023年5月期は上半期に3店舗を閉鎖。一時は収益性の回復に成功しましたが、コロナ禍がその努力を奪ってしまいました。
・赤字続きの雑貨店を売却した2017年5月期
ヴィレッジヴァンガードは2017年5月期に、売上高が前期比23.7%減の356億8000万円の大幅減収となりました。これは赤字事業だったエスニック雑貨を扱う子会社チチカカを2016年8月に売却したため。ヴィレッジヴァンガードは2007年5月にチチカカを買収していました。この会社は、中南米のファッションアイテムをららぽーとなどに出店して販売していました。
買収当時は数十店舗の会社でしたが、イオンモールなどへと出店を拡大。2017年5月末時点で131店舗まで膨らんでいました。
大量出店によってブランドが陳腐化したともいえ、集客力を落として赤字が続いてしまいます。
・6年で70店舗以上が…
ヴィレッジヴァンガードは2016年5月期が2億7100万円の営業赤字でしたが、2017年5月期に黒字転換を成し遂げます。そこからコロナ禍の2020年5月期まで営業赤字になることはありませんでした。
しかし、6期連続の減収となっており、稼ぐ力は衰えていました。店舗数は391店舗で頭打ちとなり、その後縮小します。2022年5月期は318店舗でした。6年で70店舗以上が消失しています。
・1店舗当たりの売上高が「1割減」
ヴィレッジヴァンガードの苦境を物語るのが、1店舗当たりの売上高も縮小していること。2016年5月期は1店舗当たり年間9300万円の売上高がありましたが、2022年5月期は8400万円まで1割減っています。
2019年5月期の1店舗当たりの売上高は9600万円と高くなっています。退店を進めたことで集客力の高い店舗を残すことができました。
しかし、コロナ禍という大変革が起こって、その努力が無駄になってしまったのです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c953e63681ea68223e237baefff8664acf71edc9