「大変憤慨している」国の沖縄観光サイトが写真を盗用 プロ写真家、刑事処分を求める
沖縄総合事務局の観光ポータルサイトが、写真家の作品1点を著作権表記を削除して盗用していたことが3日、分かった。局は事実関係を認めて謝罪した。写真家は「悪質だ」として、刑事処分を求めている。
盗用されたのは札幌市のプロ写真家、縄田(なわた)賴信(よりのぶ)さんが撮影した伊是名村のアハラ御嶽の写真。縄田さんが画像に著作権表記や署名を入れ、ブログで公開していた。
局によると、伊是名村に依頼して提供を受けた中に、上下をトリミングして著作権表記や署名が消えた状態の作品があった。2021年7月から外部の指摘があった今月3日まで、ポータルサイト「オキナワンパールズ」に掲載していた。
局は「伊是名村に提供を依頼し、チェックできずに掲載した局に最終的な責任がある。深くおわびする」と謝罪。縄田さんにも連絡した。今後、使用料支払いや損害賠償の求めがあれば対応を検討するという。
一方、縄田さんは「過失ではなく意図的な改変であり、大変憤慨している」と話す。民事ではなく刑事処分を求め、北海道警や東京地検に対する告訴手続きを進めているという。「そもそも観光サイトがなぜ国の税金で運営されているのか」と疑問を投げかけた。
同サイトは吉住啓作前局長が撮影した観光スポットの写真を多く掲載し、21年4月に開設。前局長が県内を頻繁に出張する理由の一つとされた。河野太郎元沖縄担当相は検討が不十分だとして厳重注意していた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1fc5e2cf9c8f3ca22874dea42f8d6046dd9fa6d8