きっかけは、2020年に発売されたベストセラー『人新世の「資本論」』(著:斎藤幸平)を読んだことだという。

「この本を読んで、環境問題の深刻さを身近に感じました。本当にいつこの社会システムが崩れてもおかしくないんだと。金融の中心地ともいえる証券会社に勤めていると、その危うさが見えるんです」

この読書体験を機に、考えが変わった。

「大企業に勤めている自分がお金に困るような状況になってしまったら、他の同年代もそうなるはずです。そうしたら社会運動が起こって、政府が何とかすると思っています。だから、今貯金をして自分で備えることにあまり意味がないなと。未来のことよりも、今が幸せかどうかを大事にするようになりました」

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