漂着イルカ「触らないで」 千葉・太東海岸、サーフィン組合が看板

 千葉県いすみ市の太東海岸に大量のイルカが流れ着いたことを受け、市サーフィン業組合は4日夕、イルカに触らないよう呼び掛ける看板を砂浜に設置した。「無理に海へ帰しても助かる可能性は低い」「感染症のリスクがある」といった専門家の意見を踏まえ、サーファーを含めた海岸の利用者に注意喚起することにした。

 発案者は、同組合の理事長を務める中新茂さん(56)。自身も砂浜にイルカが打ち上がった3日朝は、「助けたい」との一心で他のサーファーとともに海へ帰す活動に加わった。だが、4日に現地を訪れた専門家から「いったん陸に上がったイルカは窒息状態で、無理に海へ帰すと更に過酷な事態を招く」などと助言された。その後、せっかく海に帰したイルカが死骸となって戻ってくる事態を目の当たりにし、専門家の意見を受け入れることにした。

 中新さんは「救出していた時は最善の方法だと思った」と振り返りつつ、「『助けたい』という思いだけで素人が行動していいのか。イルカのためになる知識や情報を組合員で共有し、同じ事態にどう対処するかを今後考えていきたい」と話した。

 一方、太東海岸と釣ケ崎海岸(一宮町)では5日、新たに計5頭の死骸が確認された。いすみ市と一宮町によると、3日以降に確認されたイルカの死骸は計14頭となった。【金沢衛】

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