男児と訪問介護職員が海に転落 職員の男性死亡 小松島市

https://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/20230406/8020017178.html
6日朝、徳島県小松島市の海沿いの公園近くにある岸壁から10歳くらいの男の子と、訪問介護の職員が海に転落しました。
2人は、近くにいた人などに救助され、男の子にけがはありませんでしたが、職員はその後、死亡が確認されました。

6日午前9時前、小松島市小松島町の海沿いにある「しおかぜ公園」の近くの岸壁から、県内に住む、10歳くらいの男の子と、徳島市に住む訪問介護職員の塩本浩章さん(65)が海に転落しました。

2人は、近くに作業に来ていた人や、消防などに救助されましたが、塩本さんは、おぼれて、搬送先の病院で死亡が確認されました。
男の子にけがはありませんでした。

警察によりますと、2人は、訪問介護の一環で、公園に来ていましたが、何らかの理由で海に転落し、目撃した人の話では、塩本さんが海の中で男の子を助けようとしていたということです。

現場は、小松島市役所から北におよそ300メートルの港のそばにある公園の近くの岸壁で、警察と消防は、当時の状況や転落の原因を詳しく調べています。

亡くなった塩本さんが勤めていた会社によりますと、塩本さんは、非常にまじめで、評判も高かったということです。
会社の代表は、NHKの取材に対して「本当に心苦しい事故で驚いている。ご遺族への謝罪はもちろん、当時、何があったのか、事故の内容を把握した上で、2度とこのような事故が起きないようにしていきたい」と話していました。

現場は、小松島港に平成12年に設置された「しおかぜ公園」の南東の岸壁で柵などはありません。
海に転落した男の子と男性を見つけたのは、当時、重機を使って荷降ろし作業をするため、現場近くにいた3人の男性です。

このうちの40代の男性が消防に通報したあと、作業に使うクレーン車のアームを海上に伸ばして、ワイヤーを海の中に投げ込むとともに、ほかの2人が海に飛び込んでクレーンのワイヤーをつかみながら、おぼれていた男の子と男性を1人ずつ抱えました。

飛び込んだ2人は、男の子と男性がおぼれないよう、顔を水面の上に出すようにして、消防が到着するまでおよそ10分間、待っていたということです。

消防が着いて4人を海から引き上げ、男の子は意識がありましたが、男性は意識がなかったということです。
40代の男性は「ただただ助かってほしい」と話していました。

04/06 17:02