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新入社員、3年以内に離職3割超 離職を防ぐ企業の新対策

4月3日、多くの企業では入社式が行われました。新入社員には、これからの活躍が期待されますが、その一方で、企業の課題となっているのが、若手社員の離職率の高さです。新入社員のうち3年以内に辞める人は3割を超えていて、若手人材の離職に対して、「何らかの課題感がある」と感じている企業が6割にのぼっています。企業の取り組みを取材しました。


3日、29人が入社した営業コンサルティングなどを行う会社「セレブリックス」。社員およそ1200人の会社ですが、去年離職を防ぐため、社員の悩み相談を専門に受け付ける「キャリア保健室」を立ち上げました。7人の専属社員が配属されています。

キャリア保健室にいる社員のメンバー表を作成し、キャリアコンサルタントやコーチング、リーダーシップなど、得意分野を表記することで、悩みを抱える社員は、内容によって、自分が相談したい相手を選べる仕組みです。

保健室を利用しているという瀧口薫さん。2022年、新卒で入社しましたが、営業の仕事が自分に合っているかを悩み、「キャリア保健室」の伊東伸吾さんに相談をしているといいます。

「去年9月に相談に乗っていたとき、どうかなあと言っていた。でも結果、1年をみたら、やりきれた?」(伊東伸吾さん)

「そうですね。あそこで踏ん張れたのは大きいと思います。逃げたい場面から逃げなくなったとは思う。『ここが瀧口のいいところだよ』と言っていただけたので、何か自信につながったのが大きいかもしれない」(瀧口薫さん)

瀧口さん、キャリア保健室に通って悩みが解消され、営業成績で表彰されるなど、仕事に取り組めるようになったといいます。

「前向きに今の業務に向き合おうとか、もう少し頑張ってみようって思えたのが、その面談だったので、すごいありがたいタイミングでしてもらいました」(瀧口薫さん)

キャリア保健室を作ったきっかけは、2年前に入社した社員およそ100人のうち15人が辞めたことでした。去年、このキャリア保健室を立ち上げ、離職者は4人に減ったといいます。

「忙しい上司にこんなことを聞いていいのかとか、ここまで言っていいのかということってあると思うんです。そういったところへ、われわれ第三者にまず不安などを吐いてもらうことが、その壁を取っ払うことにつながっていると思う」