私ももちろん、お金にガツガツしたり、口に出すことを「はしたない」ととらえる風潮が日本にあることは理解しています。日本人特有のおくゆかしさも、給料交渉をすることをためらわせる要因になっているのかもしれません。

しかし給料交渉をすることは、どこの先進国でも普通に行われているグローバルスタンダードな行為です。「恥ずかしいこと」でも「遠慮すべきもの」でもありません。

実際、海外では7割以上が賃上げの交渉をするそうです。一方、日本人のうち、会社に対して賃上げを求めたことがある人は3割未満というデータがあります(リクルートワークス研究所調べ)。

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先ほどご説明したように、日本企業は内部留保を積み上げていながら、従業員の給料を上げることはしてきませんでした。

これは、多くの日本人が現状をよしとし、「給料交渉」「転職」というプレッシャーを経営者にかけてこなかったからにほかならないのです。