6日午後5時ごろ、伊良部島北端の白鳥岬からサーファーを眺めていた内装業の矢寺賢次さん(46)は、沖合で「5メートル以上あったのでは」という水しぶきが上がるのを見た。クジラだと考え、撮影しようしたところ、黒煙が20分以上立ち上った。直後に海保の巡視船や航空機が集まり始め、岬には陸自隊員らが駆け付けた。後になって「黒煙を吐くクジラはいない」と不審に思ったという。

 漁師の与座和保さん(42)は、急行する巡視船を港で見掛け、異変に気付いた。「島でこうした事故が起こるのは怖い。島の人に被害が出なくて良かったが、何より乗員が心配だ。早く見つかってほしい」と願った。

 一方、上空が飛行経路だったとされる池間島の住民は発生当時、耳慣れない低空飛行の重低音を耳にしていた。60代男性漁師は6日午後4~5時ごろ、「大きな音」に違和感を覚えたと話す。

 宮古島海上保安部の山添岳大警備救難課長は7日、平良港で取材に対し、「今のところ手掛かりはない。視界が悪い中で、レーダーや赤外線カメラなど、あらゆる手段を用いている」と述べた。(2023/04/08-07:16)

https://www.jiji.com/amp/article?k=2023040700933&g=soc

https://i.imgur.com/QWuVrKb.png