https://bunshun.jp/articles/-/62003

「息苦しくなって、咳も出てきました。夜になると、腕と足を中心に身体中に蕁麻疹が出ていました。
それでピンときたんです。過去に、背ワタを取っていないエビを食べた時に似てるって」

コオロギを口にしたばかりに謎の体調不良に襲われた。
アイドルグループの一員の身に何が起こったのか――。

爆発的な世界人口の増加に、環境変化による農作物の収穫量や水産物の漁獲量の乱高下。
SDGsが叫ばれる当今、次代の重要な食糧として“昆虫食”が注目をあつめている。
低コストで育てられるわりに高い栄養価があるとされ、来る食糧危機にうってつけの食材だと、ヨーロッパを中心に静かなブームが起こっている。

元来、日本にはイナゴや蜂の子など、特定の地方で昆虫を口にする食文化があった。
だが、ここに来て一大コオロギブームが勃発している。火付け役は、徳島県立小松島西高校が行った「コオロギ給食」。
食用コオロギを用いたレシピを生徒自身が作成し、乾燥コオロギの粉末を校内調理した給食に混ぜて“選択制”で提供したというものである。