英BBCが暴いたジャニーズの暗部と恥部…番組黙殺メディアは“共犯者”呼ばわり、NHKもヤリ玉
 ほとんどの国内メディア、とりわけテレビがWBC特集に一辺倒の頃、日本の恥さらしが世界に広がっていた。

“謎のベール”に包まれていたジャニー喜多川氏の私生活

 ジャニーズ事務所の創業者、故ジャニー喜多川氏の少年らへの性加害疑惑について、被害者声明付きで特集したドキュメンタリー番組「プレデター(捕食者)」がこのほど、BBCワールドニュースでオンエア。英国でのほか香港、台湾、韓国で驚きをもって受け止められているほか、日本でも、SNSなどで大きな話題になっている。

「民放各局にスポーツ各紙、一般紙と、ジャニーズとの関係のあるメディアほど、番組やその反響を完全スルーで黙殺している。あまりの露骨さに、『共犯者たち』呼ばわりまでされているのです。有名な大手メディアが権力にひれ伏し、勝手に忖度してへつらっているも同然なのですからね。問題の深刻さはもちろんですが、メディア不信が凄い高まりです」と、メディアとの付き合いが長い芸能プロ関係者も驚く。

 公共放送をうたうNHKには、ネットでこんな提案も。

「ジャニーズのタレントばかりのNHK番組のSNSなどに、BBCのリンクを張りつけ続けよう。こんなの絶対おかしいし、いい加減、ジャニーズ忖度をやめろ」と。

 偏向報道は政治からして明らかだが、「たかだか芸能事務所にも対峙できないマスコミの存在意義すら疑わしい」との声にネットでは賛同者が相次いでいるのは間違いない。

 一方そんな忖度メディアとは違い、「ジャニー喜多川氏性加害問題、黙殺のメカニズムと日本社会の共犯性」とビジネスマガジン「オルタナ」がネットで特集するなど、新たな流れもできつつある。元東京新聞ニューヨーク支局長でジャーナリストの北丸雄二氏は同誌で、ジャニー氏の疑惑について、こう記している。

《経営上全く無意味な『性的奉仕』が、『加入儀礼』ですらない私的な『犯罪』に他ならないことを証明する。そればかりか、それを黙殺し続ける日本の商業ジャーナリズムの共犯性をも私たちに突きつけるのである》

 ジャニーズとメディアの関係に詳しいある広告プロデューサーは「5月のG7広島サミットでの謝罪要求を岸田首相が拒否していることとも、無関係じゃないかも」と、こんな見方をする。

「BBCはLGBTの権利を大切にすることで知られているのですが、LGBTの権利は守るけど、性犯罪はダメだときっちりと線を引いているのが興味深い。元首相秘書官による先のLGBT差別発言も、同性カップルの法的保障がG7で唯一、日本にないこととの関係性も見え隠れしているようにみえます」

 番組を担当したBBCのモビーン・アザー記者はFRIDAYの取材でこう訴えたという。

「この番組は日本社会を批判しているわけではありません。私自身、旅行で訪れたことがありますが、日本の文化も人も大好きです。ですからこの番組は日本文化を批判しているのではなく、日本の芸能界の『沈黙の文化』を批判しているのです。正しいストーリーが広まり、社会がより良い方向へ変化することを願っています」

■第2弾にも含み

 そして「第2弾はあるのか?」との問いに、「もちろんその可能性はあります」とコメントしている。流行語のようにもなったジャニーズへの「忖度」が世界への恥さらしとして、伝えられる展開にもなっていきそうだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8ce361be3f3b53d6226655df9af0ee643b6a061c