国家公務員の週休3日を拡大、なぜ?

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODL13BM60T10C23A4000000/

ここが気になる
自衛隊員などの特別職を除く29万人ほどの一般公務員の休日は土日と定められています。現在は育児・介護などの理由でフレックスタイム制を活用する場合に限り、休日を1日増やすことができます。この規定を変えて、他の理由でフレックスタイム制を使う人でも、週休3日を取得できようにする検討が始まりました。

背景には、長時間労働などにより霞が関に人材が集まりにくくなっていることへの危機感があります。2023年度春の国家公務員総合職試験への申込者数は約1万4000人で過去2番目に少ない水準。21年時点でのフレックスタイム制の利用者は全府省平均で7.7%。週休3日制を浸透させることで人材を集める狙いです。

長時間労働の要因は国会対応による部分が大きいです。昨年の臨時国会会期中、各省庁が答弁案を作り終えた時刻は平均して当日の午前3時。国会議員からの質問通告が遅いことなどが主な原因です。国家公務員の労働環境を改善するには、長時間労働の原因となっている国会対応を含めた働き方の見直しが必要です。