韓国軍、北朝鮮の警備艇に警告射撃 海上の軍事境界線を越え「侵入」

 韓国軍は16日、朝鮮半島西側の黄海で15日、北朝鮮の警備艇1隻が海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)を越えて韓国側に侵入したため、韓国軍の高速艇が10発の警告射撃を行ったと発表した。北朝鮮の警備艇は立ち去ったという。

 韓国軍によると、15日午前11時ごろ、北朝鮮の警備艇が白翎島(ペンニョンド)の北東のNLLを越えて韓国側に侵入したという。韓国軍の高速艇は北朝鮮の警備艇に対応する過程で中国漁船と接触。高速艇の乗組員1人が軽傷を負ったとしている。

 当時、現場周辺は視界が不良で、韓国軍はこの北朝鮮の警備艇が中国漁船の取り締まりのため、偶発的に侵入した可能性もあると見ている。一方で、韓国軍の警戒態勢を探るために故意に侵入した可能性を指摘する声もある。北朝鮮は、新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星18」を13日に試射するなど、軍事的挑発を続けている。(ソウル=太田成美)

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR4J45VZR4JUHBI00D.html?iref=sp_new_news_list_n