坂口孝則
一般的な会社員にとってもっと汎用的なChatGPTの使い方はないか。
ずっと試行錯誤していると、いくつかの使用方法に行き当たった。

①エクセルの関数やVBA(アプリ拡張機能)の作成。
もちろん検索エンジンで調べてもいいのだが、ChatGPTは実際のエクセル貼り付けの実例をもとに教えてくれる。
この利点は大きい。
エクセルの数値を表にして、具体的に何をしたいか質問できる。
事務処理には重宝する。

②リーガルチェック。
契約書などの内容を入力して法的な問題点を訊くと、見事に答えてくれる。
これだけで問題点の洗い出しが完結するわけではないが、弁護士など専門家に訊く際の事前調査としてはじゅうぶんだ。
とくに英文契約を貼り付けてみた結果、日本企業が外資系相手に気を付けるべき不可抗力条項などの内容を見事に指摘してくれた。

③リスクチェック。
面白いことに、「会社でこのような発表をしようと思うがリスクはあるか?」と訊くと、なかなか示唆的な回答を返してくれる。
これを応用して「このような内容を社内で報告しようとしているが、経理部門から見た懸念点を述べてほしい」といった使い方もできた。
資料などの想定問答作成に最適だ。

④Q&A。
「DocsBot」などの外部アプリケーションを使えば、デフォルトの状態ではChatGPTが有していない知識や情報を習得させることができる。
例えば、この方法である会社の情報をふんだんに吸収させると、その会社特有のQ&Aやサービスの解説文を見事に書けた。

とにかくChatGPTの活用方法は考え方しだいだ。
先日、某企業の方に「ChatGPTを使えばおおむね何でも実現できます」と伝えると、しばらくして「昭和と平成と令和を西暦に変換するプログラミングって作れますか」と真顔で言われた。
そう、私たちはそもそも、高度なAIでやりたいことはあるかと問われている。