教育現場に導入されたChromebookが導入からたった3年で壊れ始めており修理も困難で持続性が低いことが報告される
https://gigazine.net/news/20230424-chromebook-starting-break/

Google製のOS「ChromeOS」を搭載したコンピューター「Chromebook」は、価格の安さやシンプルな操作性が評価されて、教育向けコンピューターとして学校教育において大量に導入されています。
しかしChromebookは一般的なコンピューターよりも寿命が短く、修理が困難であるため、結果として学校にとって高額な出費を強いることが指摘されています。

新型コロナウイルスの流行が始まった2020年初頭、新型コロナウイルスへの感染の懸念から、多くの学校がオンライン授業を行いました。
アメリカの学校では、手ごろな価格で購入可能なChromebookを大量購入し、生徒に対して配布してきました。

しかし、アメリカ公益研究グループ教育基金(PIRG)が2023年に行った調査では、
2020年に導入されたChromebookの多くがすでに寿命を迎えていることが指摘されています。

Chromebookの寿命を縮めている要因の一つが修理のしにくさです。
学校での使用において、スクリーンやヒンジ、キーボードに対して落下や衝撃、振動、水没が加わることが想定される一方で、
Chromebookの修理用部品は、それ以外のコンピューターの修理用部品よりも入手性が低く、分解のしやすさも低いとされています。
また、交換用部品の価格も本体価格に対して割高で、PIRGは一部の企業のIT部門は部品取り用のChromebookを追加で購入していることを報告しています。
そのため、PIRGは「Chromebookの維持にかかるコストの高さから、学校ではコストの削減戦略としてのChromebookの導入を再考する可能性があります」と指摘しています。

PIRGは「2020年に出荷された約3200万台のChromebookの寿命を2倍にすることができれば、
460万トンもの二酸化炭素排出量を削減できる可能性があり、
これは90万台の自動車が1年間走行した際に発生する二酸化炭素に相当します」と推定しています。