FOXニュース、看板キャスターのカールソン氏辞職 事実上の解雇か

 米FOXニュースは24日、看板キャスターのタッカー・カールソン氏が「合意のうえで辞職した」と発表した。事実上の解雇とみられる。保守的な論調で知られるFOXニュースは2020年の大統領選をめぐり、虚偽の報道を認めて巨額の和解金の支払いに合意したばかりで、カールソン氏もこの報道に関与していた。

 カールソン氏はCNNなどを経て、16年からFOXニュースのキャスターとなった。トランプ前大統領を支持する姿勢を強く打ち出した。トランプ氏もたびたび番組に出演していた。カールソン氏は最近も、21年1月に連邦議会議事堂を襲撃したトランプ氏の支持者について「多くは(平和な)観光客だった」などとし、「事件」であることに疑問を投げかけていた。

 ただ、カールソン氏が、自ら番組で語っていた内容を、どこまで信じていたかはわからない。20年の大統領選に関連し、「集計結果が不正に操作された」などというFOXニュースの報道をめぐり、投票機器メーカーが起こした訴訟では、カールソン氏と同僚らとの間のやり取りが明らかにされた。「不正があった」というトランプ氏らの主張について、カールソン氏は「正気とは思えない」などと語っていた。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR4T1DK7R4SUHBI03B.html