「千歳相互観光バス」の労働組合は、きょうの始発から24時間のストライキに入り、運行する路線バスは全線で終日運休となりました。
利用者からは困惑の声が聞かれました。いつもは来るはずの路線バスが待てども待てどもやってこない。
けさ、千歳市内のバス停には「全線終日運休」のはり紙が貼られていました。
(利用者)「きのうまではり紙がなかったので気がつかなくてちょっといま困っている。忙しい時間帯に運休は厳しい」

けさ「団結」の2文字を旗印に千歳市内で集会していたのは、千歳相互観光バスの労働組合です。
(参加者)「春闘賃上げ、職場の治安に向け団結!がんばろう!」
労働条件や安全管理などの問題を巡って、ストライキを実施したのです。

この会社は千歳市内で4路線を運行。地域住民の足として、長年市民の生活を支えてきました。
組合側はきのう夕方から会社と協議。付近の住民もバスの運行がどうなるのか不安げに見つめていました。

(千歳市民)「車やめちゃったんですよね、もう歳だから。ちょっと困っちゃう。バスに頼っている人たちが結構いるからね、ここは」

一方、北海道運輸局はきのう、バス車両の法定点検に関して監査を実施しましたが、違反は認められませんでした。
会社と組合の話し合いは深夜にまで及ぶも、とうとう交渉は決裂。
24時間のストライキが決まったのです。
(札幌地域労組 千歳相互バス支部 江崎毅支部長)「苦渋の決断というか、あってはならない話ですよね。やっぱり、労働組合を軽視しているのかって」

きょう始発から全線運休となった千歳相互観光バス。労働組合によりますと、運休はおよそ100便に及び、2000人ほどに影響が出る見込みです。
組合の代表は苦しい心境を明かしました。
(札幌地域労組 千歳相互バス支部 江崎毅支部長)「本当に地域住民の方には大変申し訳なかったことと思います。本当に申し訳ございません」

地域の足を支える路線バス。会社側は「組合の要求に真摯に対応していきたい」とする一方「安全管理の方法に問題はなかった」とコメントしています。
あすは始発からの運行が予定されています。

https://www.stv.jp/news/stvnews/mkuhs40000008x8q.html