映画『SLAM DUNK』作者のメッセージが中国で大炎上「上映禁止だ!」若年愛国者「ピンクちゃん」から“猛攻撃”

4/26(水) 22:01配信

 4月20日から、中国でも公開が始まった映画『THE FIRST SLAM DUNK』。
原作者である井上雄彦氏が監督まで務めたという気合の入れようで、
興行収入は4日間で4億人民元(約77.1億円)を記録し、大ヒットしている。この成績を支えているのは、
「上海では、1997年からアニメがテレビで放映されました。そのとき、私は17歳の高校生でしたが、
夢中で観ていました。映画は上映初日に行きましたたが、まさに青春がよみがえった感じです」(40代・上海で英語教師を務める中国人男性)

「僕らも年を取り、結婚して子どもがいたりしますが、ぜひ子どもも連れて観に行ってほしいですね。
とくに男の子なら、試合への情熱や、安西先生の『あきらめたらそこで試合終了ですよ』という言葉から、
あきらめない気持ちを学ぶことも多いでしょう。とにかく懐かしい作品です」(40代・中国人男性)

と、原作の漫画やアニメにふれてきた、30代以上の中国人男性たちだ。

井上氏は20日の公開に合わせ、Twitterに、中国語で公開をお祝いするコメントを発表。
宮城リョータのイラスト上に、「HELLO CHINA」という文字が表示される短い動画つきだった。

ところが、この投稿に噛みついたのが、一部の中国ネット民だ。

「Twitterの文章自体は、『みなさまに楽しんでいただければ幸いです』程度の、なんでもない内容でした。
ところが、『HELLO CHINA』のうち『CHINA』の『H』だけが黄色くなっていたんです。これに文句がつきました。
『Hを飛ばして読むと、外国人が中国を侮辱する『CINA(支那)』と読める』という意見が出てきたのです」(中国事情に詳しいジャーナリストの角脇久志氏)

言いがかりとしか思えない内容だが、中国のSNS・微博には、“本気”で批判する声多くある。

《Twitterの投稿の『CHINA』の黄色い文字でHだけ色を変えて『CINA』(シナ)とは、どういう意味だ?》

《スラムダンクは大好きで、井上雄彦先生に感謝します。しかしどうしてCHINAの一文字の色を変えたのか。CINA(シナ)と読むのを意図したのか?》

《数年前に香港独立の動きがあったが、彼は自分がどういう立場なのかまったくわかっておらず、あきれて言葉も出ない》

じつは、この騒動の背景にはそもそもの井上氏への“不信”があるという。

「井上氏は、2019〜2020年にかけておこなわれた香港民主化デモについて、民主化勢力を支持するようなスタンスを取りました。
評論家で中国当局に批判的な石平氏や、河野太郎氏が投稿した強引なデモへの取り締まりを憂慮する投稿に『イイね』を押したため
、中国の愛国系ネット民から攻撃を受けた過去があるんです。今回、この事件も蒸し返されています」(角脇氏)

https://news.yahoo.co.jp/articles/8ee5fe718ea89267d20cb471c49bc2f2a99f2603