ゴルフ好き
https://static.chunichi.co.jp/image/article/size1/6/4/f/f/64ff9d8c72fbbbf5b478fcc46e5158bc_1.jpg

沢で「お別れの会」政財界関係者ら献花
 東証一部上場のボトル充填(じゅうてん)装置大手、渋谷工業(金沢市)の社長を三十八年にわたり務め、十月に九十歳で亡くなった渋谷弘利さんの「お別れの会」が十日、市内のホテルであった。政財界の関係者ら約千六百人が祭壇に花を手向け、遺業と人柄に思いをはせた。
 「一に仕事、二にゴルフ」が信条だった渋谷さん。祭壇から見おろせる位置にゴルフ場を模したコーナーが設けられ、愛用のクラブやプレー姿をかたどったパネルを配置。ホールインワンや年齢より少ない打数で回るエージシュートの達成記録のほか、八十八歳で母校の京都大から取得した経済学博士の学位記も展示された。
 森喜朗元首相や馳浩元文部科学相、石川県の谷本正憲知事の姿もあった。実行委員長の中俊明副社長は参列者に配られた礼状で「真っすぐに生きた足跡を皆さまの心の片隅にも留めていただけましたなら幸いです」と記した。
 渋谷さんは創業者・渋谷庚子智(かしち)氏の次男で、一九八三年九月に社長に就任した。独自の無菌充填技術を生かして国内外でシェアを拡大し、二〇一九年六月期に売上高一千億円を達成。近年、力を注ぐ再生医療事業は自ら本部長として率いた。今年六月にスズキの鈴木修氏(91)が会長を退いて以降、東証一部上場企業では最高齢の代表者だった。(高本容平)
https://www.chunichi.co.jp/article/381720