(CNN) ケニア東部の森林にある集団墓地で、警察が89人の遺体を収容した。
餓死すれば救われると説いていたカルト教団に関係していると思われる。同国政府が明らかにした。

ケニアのキンディキ内相によると、25日には生存者3人が発見され、救出された。
森の中の墓地が21日に見つかって以来、これまでに計34人が救出されている。

発見されたのはグッド・ニュース・インターナショナル教会のメンバーだったという。
同教会は、餓死すれば天国に行けるという教えを説いていたとされる。

教団を率いるポール・マッケンジー・ンテゲ容疑者は逮捕された。
警察には、同容疑者がケニア東部の森の中に所有する広大な土地に集団墓地があるという通報が寄せられていた。

警察に逮捕されンテゲ容疑者は、「イエスを褒めたたえよ」と叫びながら連行された。
弁護士は25日、捜査妨害の恐れがあるとして保釈は認められなかったとCNNに語った。

犠牲者の数はさらに増える恐れもある。ケニア赤十字によると、沿岸部の都市マリンディでは、家族から行方不明の報告が寄せられた人数は25日午前の210人から午後には259人に増えた。うち130人は子どもだという。

救出された人たちは「非常に弱って心の傷を負っている」状態だと赤十字の関係者は話している。

警察が21日に現場の捜索を開始して以来、発見される遺体の数は連日増え続けている。

キンディキ内相は「殺人のために聖書が利用され、罪のない市民の殺戮(さつりく)が広がるという事態は容認できない」と強調した。

国民の間には衝撃が広がり、政府は宗教団体や法人に対する規制の強化を約束した。
https://www.cnn.co.jp/world/35203091.html