https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00154/01739/

大成建設、施工不良の代償は240億円「是正工事へ鉄骨を新たに発注」

大成建設は2023年4月17日、施工中に鉄骨の精度不良が発覚した札幌市中央区の超高層ビル「(仮称)札幌北1西5計画」について、損失額が約240億円に上る見込みだと発表した。15階まで立ち上がった躯体(くたい)の解体・撤去費、再施工にかかる費用、引き渡しの遅延に伴い発注者のNTT都市開発(東京・千代田)に支払う違約金28カ月分を盛り込んだ。
東京五輪前の21年3月期まで、大成建設の業績は単体の営業利益が1000億円以上、建築の粗利率が10%以上で推移していたが、いずれもこの2年間で急低下している。23年3月期の営業利益と粗利率は、東京五輪前の半分未満になる見通しだ。

 下方修正の経営責任を明確にするため、相川善郎代表取締役社長は月額報酬の50%、社外取締役を除く取締役は30%、執行役員は20%を23年4月から3カ月間返上する。