SNSが問題なのは、それが人間の認知機能をハックし構造的に人をバカにするメカニズム持っているからで、教養や頭の良さとは一切関係がない

いいねやRT数という目に見えるメトリックがある限り、その数字を最大化するように動機付けられるという構造的なインセンティブからは誰も逃れられないし、いいね数の多さやフォロワー数によって、発言の重要度を判断するという認知バイアスからも自由ではないだろう

周りの多数派が言うことを正しいと感じるようになるサイバーカスケードの問題や、敵味方の集団に別れ互いに憎しみ合うようになる部族主義や感情的分極化の問題などにも知性や教養は関係ない

どれだけ頭の良い人間も党派的思考やインセンティブからは逃れられない
むしろ知性や教養は、その動物的思考を正当化するためにこそ使われるというのが、認知科学が明らかにしてきたこと

そもそもツイッターというのは議論というものに徹底的に向いていないメディアで、140字ではまともな議論など成立しようがないし、RTや引用リプライなどの仕組みも情報を全体として捉えるのではなくバラバラの断片として捉える傾向を強めている
連続ツイートの間のツイートが全体の文脈を無視されて引用され炎上するみたいなことが起きるのは、そもそも誰も引用リツイートを超えて全体の文脈など把握しようとしないからだろう

ジョナサンハイトなんかがいうように、ツイッター上での「議論」は何らかの知的営為のためにあるのではなく、そもそもフォロワーに見せるパフォーマンスのためにあるからだ