い」と思えることも、若い頃は不合格や不採用の通知に大きな心身的ダメージを受けてしまうこともある。

そんな若者たちのために、米国の一部の高校や大学、大学院では「リジェクション・パーティー」なる「拒絶されたことを祝うためのパーティー」が開催されている。

ロサンゼルスのとある進学校では、不合格通知を受け取った生徒たちが、メールで受け取った不合格通知を印刷して、このリジェクション・パーティーに参加していると、米紙「ニューヨーク・タイムズ」が報じている。

「わざわざ印刷した」その紙が「パーティーへの入場チケットなのです」と、同校の大学進学カウンセラーは述べている。

パーティーでは、参加者各自が自分を拒絶した大学名を声に出し、その紙を参加者たちの前でシュレッダーにかける。

その時、参加者全員が祝いの歓声をあげるのだという。

実にこのパーティーには「高校4年生(日本の高校3年生)の4分の1が任意で参加している」。この一連の儀式が終わると、参加者はアイスクリームサンデーを受け取り、「進学する大学によって、決して自分は定義されたりしない」と誓約する。

さらに、不合格通知を最も多く受け取った学生には、本屋「バーンズ&ノーブル」のギフトカードが贈られる。ちなみに今年は17人に贈られたそうだ。

同カウンセラーは約10年前に同様の儀式をはじめ、微調整をしながらこの形式にたどり着いたと語る。

「不合格通知のメールを削除するだけでは不十分」。あえて印刷して持ってくることには意味があるのだという。

「生徒たちは、志望大学に落ちても大したことない、希望した道とは違う別の道に虹がかかっている、ということを学ばなければならない」

米国では大学への出願率が上がっている。北米を中心とする大学(学部)へ出願するためのシステムを運営する「コモン・アプリケーション」の調査によれば、2019-2020学年度と比較すると、2022-2023学年度の大学への出願は24%増加したという。

こうした現象に伴い、不合格通知を受け取る生徒の数、そして、その量も増えていると、同紙は書く。

さらに、現代の若者たちは「高金利と不況の懸念により雇用が縮小されているため、高校卒業後も不採用やレイオフを経験し続ける可能性が高い」。

https://courrier.jp/cj/324600/