https://www.bbc.com/japanese/65453282

下院の共和党議員は、債務上限の引き上げに賛成する代わりに、大幅な歳出削減に加え、
学生ローン救済プログラムやグリーンエネルギー税控除といったバイデン氏の一部政策を撤回するよう民主党側に求めている。上院の民主党議員やバイデン氏はこれに反発している。
バイデン氏は先週、この問題は「交渉できるものではない」と述べている。

一方でバイデン氏は、全米商工会議所などを含む企業団体から、共和党の案を検討するよう圧力をかけられている。

民主党のチャック・シューマー上院院内総務とハキーム・ジェフリース下院院内総務は1日に発表した共同声明で、
「6月1日まで待って、デフォルトを回避するためのクリーンな法案を可決し、我々の経済と何百万もの家庭の破滅的な結果を防ぐという贅沢(ぜいたく)は、
今のアメリカはできない」と述べた。

「共和党は、右翼の過激派に国家を人質にとらせてはいけない。
議会は何世代もの間、年間予算のプロセスの一環として歳出入の決断を下してきたし、今もその最中だ。(中略)議会こそ、アメリカの財務状況を話し合うのにふさわしい場所だ。
過激な『アメリカを再び偉大にしよう(MAGA)』派の共和党員が、アメリカで過激な施策を行おうとして人質を取っているような状況で協議してはいけない」

一方、共和党のケヴィン・マカーシー下院議長は、バイデン大統領が「職務を拒否」し、「アメリカが史上初のデフォルトに陥いると脅している」と非難した。

マカーシー氏は声明で、「時間は迫っている」と指摘。
「バイデン政権が何カ月も動かなかった結果、議会が動いた。こうしている間にも、上院にはデフォルトのリスクを抑えるための法案がある。
上院と大統領はすぐに仕事をするべきだ」と語った。