
訪問介護先でサービス利用者の女性(81)を殴って殺害しようとしたとして、
大阪府警は8日、訪問介護職員の前田祐二容疑者(36)=大阪市淀川区十三東4=を殺人未遂の疑いで逮捕した。
女性は胸や腰など複数箇所の骨を折る重傷。
前田容疑者は「言うことを聞かないのでイラッとして殴った。殺そうとはしていない」と殺意を否認しているという。
府警捜査1課によると、女性は腎臓や肝臓なども損傷しており、全治3カ月のけが。
一時意識不明となって現在も入院している。
前田容疑者が当日朝に119番し、当初は「同じマンションに住む別の利用者の部屋を回って戻ると、
女性がぐったりしていた」と説明していた。
女性は要介護度が最も重い「要介護5」。
車椅子で生活し、耳が不自由なため意思疎通も難しかったという。
前田容疑者は逮捕前の任意の事情聴取に「(女性に)日常的に暴力を振るっていた。当日は十数回殴った」と話していたといい、
女性の体には古い傷やあざもあるため、府警は暴行を繰り返していたとみて調べている。
前田容疑者が所属する訪問介護事業所は、女性が住んでいたマンションの2部屋を事務所として使用。
同じマンションの5部屋も借り上げ、女性を含む訪問介護サービス利用者5人が各部屋に入居していた。
前田容疑者は2020年4月から勤務し、別の職員2人と入居者の介護を担当していたが、
「ほぼ1人で介護をしていた。昨年末からは泊まり込みで働いていた」と説明しているという。
府警は他の入居者への暴力がなかったかどうかも捜査している。
https://mainichi.jp/articles/20230508/k00/00m/040/082000c