ビッグモーター不正報道「完全黙殺」成功の諸事情
メディア追求かわすも…国が動く「もうひと押し」

「客のタイヤにネジを突き立てパンクさせて、工賃を請求」「高級タイヤに取り替えたとウソをついて安価なタイヤを使い、その差額を利益にしていた」「車検を行っていたのは無資格のスタッフ」……

5月5日号のFRIDAYの記事で、このような衝撃的なエピソードの数々が並んだ。厳しく糾弾されているのは、中古車販売大手・ビッグモーターだ。
売上高7000億円、従業員数6000名、全国300店舗以上を展開し、「買取台数6年連続日本一」をうたう中古車販売業界の「雄」だ。

FRIDAYの記事を受け、ツイッターでも批判が殺到した。この「炎上劇」に対し、ビッグモーターは他の企業がまず取らない対処法をとった。
否定コメントを出したわけでも、反対に謝罪文を公表したわけでもない。なんと「完全黙殺」しているのだ。

この類いまれなる「完全黙殺」は、今のところ功を奏しているように見える。FRIDAYを後追いする主要メディアは現時点で皆無だからだ。

なぜ、どのメディアも後追いしないのか。なぜ、「完全黙殺」は成功しているのか。そして、成功はこのまま続くのか。ビッグモーターの「極めて特異な炎上対応」を読み解いてみたい。

https://toyokeizai.net/articles/-/671660?display=b