ジャニーズ事務所社長が謝罪するも……第三者調査求める声 性加害問題で

BBCが3月に放送したドキュメンタリー「Predator: The Secret Scandal of J-Pop」(邦題「J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル」)で、BBCは複数の被害者に話を聞いた。この放送を契機に、元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏が被害を公表していた。
最近では、ジャニーズ所属タレントを応援する複数のファンが、第三者による全面的な検証・調査などを求める署名に1万6125筆を集め、事務所に提出したと発表した。

日本のメディアは長年にわたり、喜多川氏による性加害問題に向き合わず、黙認してきたのではないかと批判されてきた。
喜多川氏は日本の芸能界で最も影響力をもつ1人だった。ジャニーズ事務所は何十年にもわたり日本でほとんど独占的に、男性アイドルグループを作っては人気者に仕立てていった。
他方、喜多川氏が所属タレントの10代少年たちを性的に虐待しているという報道を、週刊文春が1999年に行った。
それを受けて週刊文春連載の翌年、喜多川氏とジャニーズ事務所は文春を名誉毀損(きそん)で訴えた。東京高等裁判所は2003年7月の判決で最終的に、文春の報道について、「セクハラ行為」に関する記事はその重要な部分において真実であることの証明があったと認めた。ジャニーズ側は上告したものの、最高裁は2004年2月に上告を棄却。東京高裁判決が確定した。
それでもなお喜多川氏は刑事責任を問われることなく、10代の少年たちのスカウトや育成にかかわりつづけた。2019年に87歳で亡くなると、その葬儀は国家的な行事となった。当時の安倍晋三首相も弔電を送るほどだった。

https://www.bbc.com/japanese/65606160