石川佳純さんの父・公久さん手記現役中できなかった「普通のこと」にチャンレンジして
https://news.yahoo.co.jp/articles/7845137726bd0a5a5d2faa313d81579825b16bb4
卓球女子の石川佳純さん(30)=全農=が18日、都内で引退会見を開いた。父の公久さん(59)が引退を受け、スポーツ報知にねぎらいの手記を寄せた。
◆父・公久さん手記
佳純、長い間本当にお疲れさまでした。よく頑張ったね。佳純の試合を応援に行くのが私の働きながらのライフワークだった。ロンドンやリオ五輪も現地で見させてもらって、試合に行って応援できるような選手になってくれたことが一番の親孝行だった。楽しみを与えてくれて、ありがとう。
7歳で卓球を始めて23年間。よくやったと思う。五輪で3回メダルを取るような選手になるなんて、思ってもいなかった。でも、いろんな人に支えてもらって、応援してくれるファンがたくさんいて、素晴らしい指導者にも会えた。だからこそ安心して競技を続けることができたと思う。本当に素晴らしい選手生活を送れたんじゃないかな。
ロンドンやリオ五輪の後はすぐに「次は」と話していた。でも、東京五輪が終わった時には「目の前の試合を頑張っていきたい」と話した。何度かパリはどうするんだと聞いたけど、「それは分からない」と言っていた。その時点でパリは目指さず、どこかで区切りを付けるんじゃないかとは感じていた。五輪を目指すというのは、命懸けで大変なこと。3大会出て、ある程度達成感もあったと思う。
実は、WTTチャンピオンズ・マカオの前に「見に来ない?」と連絡があった。試合に行けなかったけど、これが最後の大会になるのかなという予感はあった。その後で家族のグループLINEに報告があった。
引退発表後、すぐに福岡に帰ってきてゴールデンウィークは久しぶりに家族4人で過ごし、みんなでねぎらった。すごく表情が明るく、やり切ったんだろうなと感じた。ご飯を食べながら、それぞれどの試合が印象に残っているかという話題で盛り上がった。東京で開催された14年世界選手権団体戦の準々決勝と準決勝を挙げたら、佳純も「平野(早矢香)さんが何対何から大逆転して」とよく覚えていた。あの時は(福原)愛ちゃんのけががあって、自分が引っ張らなきゃいけないという気持ちになった試合だったんじゃないかな。
引退したら車の免許を取りにいきたい、とも言っていた。現役中はできなかった「普通のこと」がたくさんあると思う。今後はどんどん新しいことにチャレンジしていってほしい。