東京電力福島第一原発から出る処理水の海洋放出計画をめぐって、韓国政府の視察団は23日午前、同原発を訪問して放出に関連する設備などの視察を始めた。24日までの2日間の予定で、汚染水から大半の放射性物質を取り除く多核種除去設備(ALPS)などを確認する。

視察団は、韓国の原発や海洋環境などの専門家ら21人からなる。韓国では海洋放出への懸念が強く、「日本の汚染水浄化や放流施設全般の運営状況と、放射性物質の分析能力などを直接確認し、国民の健康と安全のためにさらに必要な措置を導き出す」(韓国政府)ための視察だとしている。

視察団の受け入れは、今月7日の日韓首脳会談で決まった。韓国側の説明によると、視察団は22日には東電や日本政府の関係者と協議し、資料提供の要請なども行った。25日にも福島での視察内容を踏まえた協議を行う予定だ。(稲田清英)

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR5R42K2R5RUHBI005.html?iref=sp_new_news_list_n