下水処理水で生産量10倍に 近畿大がサツマイモ栽培

下水処理水をサツマイモ栽培の液体肥料にしたり栽培スペースを工夫したりし、
生産量を約10倍に増やすことに成功したと近畿大の鈴木高広教授らのチームが22日までに発表した。

処理水は大量に入手できて冬場も冷たくなりすぎず、越冬栽培にも向いている。
サツマイモは微生物による発酵でメタンガスが発生することからバイオ燃料としても近年注目されている。

チームによると、下水には肥料に含まれる窒素やリンが過剰に含まれる一方、酸素が不足しており、
そのままでは栽培が難しかった。
酸素を溶かすと微生物が増加。微生物が窒素などを吸収して栽培に適切な濃度になる。

チームは静岡県磐田市の下水処理場で栽培実験。苗を植えたポットを3段に並べ、
1平方メートル当たり年間25.3キロに相当する量を収穫した。全国平均は同2.4キロという。

鈴木教授は「エネルギー自給率を高め、地球温暖化対策のゲームチェンジャーにもなり得る」としている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b3188435de76c27c8eef67b7ffb2c6ef4abf4565