https://www.zakzak.co.jp/article/20230522-ASHLTTR6RJMP3HED77DG72KDMU/2/

タワマンには、メリットもデメリットもある。
私は合理的に考えると選ぶべきではないと考えるが、最終的には各人の価値観である。
さまざまなデメリットに目をつむってでも、そこに住みたいと考えるのなら、買うなり借りるなりして住めばよい。

ただ、最近はあまりにも「タワマンを買ったけど不幸になった(なりそう)」という話題が多い。
今の世の中の兆候としてかなりアゲンストの風が吹き始めている。

今はまだ人気は続いている。
しかし、このアゲンストの風が強まれば、そのうち人気が衰えるかもしれない。
さらにその流れが強まれば、今とは真逆の「タワマンに住むなんてカッコ悪い」とか「趣味が悪い」といった風潮が出てくるのではないか。
現にヨーロッパ人の多くは超高層住宅には住みたがらない。
それは低所得者が住む必要悪的な住まいだとみなされているからだ。

■榊淳司(さかき・あつし) 
住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。
不動産の広告・販売戦略立案・評論の現場に30年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。
著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。